船井電機HDがFUNAI GROUPに商号変更=本社も大阪から東京へ移転
10月24日に東京地裁より破産開始決定を受けた船井電機(株)(TSR企業コード:697425274)の周辺に大きな動きがあった。10月31日、船井電機の親会社である船井電機・ホールディングス(株)(TSR企業コード:570182948、船井電機HD)は、FUNAI GROUP(株)へ商号変更した。
同時に、本社登記地を大阪市大東市から千代田区外神田へ移転した。移転先は、船井電機の東京本社(大阪と東京の2本社体制)と同所だ。
東京商工リサーチ(TSR)は11月11日、移転先を訪ねたが、受付内線に応答はない。ただ、船井電機の創業者一族の代理人弁護士名で通知文が張り出されていた。そこには、「船井電機の東京本社土地建物はすでにA氏(伏字はTSRによる。船井電機の創業者一族)が代物弁済予約契約にかかる予約完結通知を行い、8月26日にA氏が所有権を取得済み」と記載されている。11月12日現在取得できる不動産登記簿の所有者は船井電機HDのままだが、創業者一族による所有権移転請求権仮登記が設定されている。
また、通知文には「船井電機HDの関係者であるという方が、東京本社の所有者であると主張し、鍵を渡すよう求めているとの情報があるが、当職(TSR注:代理人弁護士)を通すように」とも記載されている。12日午後、A氏の代理人弁護士がTSRの取材に応じ、「本件で連絡は受けておらず、連絡があれば適切に対応する」と述べた。